下記に必要なものをまとめる。原則的にネットで拾えるフリーなものばかりである。
- Windows自動インストールキット(AIK)
以下、WAIKと略称。WindowsServer2008(以下Server2008)の補完ソースとして、またImageX及びWindowsPE(以下WinPE)のために必須。
- WindowsServer2008(エンタープライズエディション、日本語版)
ソースとして使用。プロダクトKey入手にはTechNetかMSDNの登録が必要。ビルドのためだけに使用するのなら、ダウンロードするだけでインストールは不要。
- WinBuilder
スクリプトで半レディメイドなVistaPEを構築するためのソフト。必要なもののダウンロードとスクリプト構成は全部これがやってくれる。GUIで設定をいじるだけで手軽ではある。
- VirtualPC2007
ビルドしたイメージのテスト環境に使用。これがなくても作れるわけだが、いちいちCDに焼いて、再起動して駄目だったらまたXPに戻って・・・は非常に効率が悪い。それにブートローダー設定でこけることは往々にしてある。真っ黒な画面で進まなくなったらまたそれも面倒だ。
ぼくは仮想環境にインストールしたServer2008でビルドして、イメージを外(リアルマシンのデスクトップ)に放り出してテストしている。
必要なものはこのくらいだ。あとは、好みに応じてAcronis True Imageなどをインストールしてもいいかもしれない。だが、まずはWinBuilderのプレーンな設定で作ってみるほうがいいだろう。
いままでにPEBuilderを使ったことのある人なら、いきなり作り始めてもかまわない。
だが、ここでは初めてこういう作業をする人を対象にしているので、XPとVistaで大きく変わったブートローダーの概念、及びブータブルCDの基本から入っていく。
そのためには多少なりとも以下の紹介する記事や、ホワイトペーパーに目を通しておいて欲しい。
- WAIK、WinPE/RE関連記事
http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/operation/winpe2/winpe2_01.html
WAIKの概念及びインストール、WinPEの作成と利用法。この記事だけでとりあえずプロンプトベースのOSは作れるし、ImageXコマンドの基本操作が習得できる。
なみだの奮戦記byモルモットパソコン
http://www.tekipaki.jp/~morumotto/hunsenki.htm
ぼくはこのページにかなりお世話になっている。4/16の記事は必見。何かにつまずいたとき、このページには解決のヒントがあるのだ。感謝。
WinPE/REのカスタマイズのために考え出されたコマンドや設定ファイルの組み方など実践的な内容。まずはここの真似をしてみると結構わかってくる。
Windows Vista のデバッグhttp://www.microsoft.com/japan/whdc/driver/tips/debug_vista.mspx
ブート構成データ エディタについてよく寄せられる質問
http://www.microsoft.com/japan/technet/windowsvista/library/85cd5efe-c349-427c-b035-c2719d4af778.mspx
ImageX と WIM イメージ形式https://www.microsoft.com/japan/technet/windowsvista/expert/ximage.mspx
ステップ バイ ステップ ガイド - Windows 展開サービス役割
http://www.microsoft.com/japan/technet/windowsserver/2008/library/7d837d88-6d8e-420c-b68f-a5b4baeb5248.mspx?mfr=true
これらの資料はXPとは大きく変わったVistaのブートローダーについてと、そこで使われるbcdedit.exeの解説、及びWinPE作成に欠かせないImageXとそのコマンドの解説が載っている。ブックマークし、必要なときに目を通せるようにしておくといい。
マルチブータブルCD/DVD製作法
http://lets-go.hp.infoseek.co.jp/bootcd/index.html
ブータブルCD/DVDの概念、及びブートローダーの仕組みについてはここで学べる。
現時点での資料はこのくらい。とはいえ、全部しっかり読んでるとかなりの時間がかかるのも事実。ぼくだって拾い読みしかしていない。
次回からいよいよWinBuilderを使って実践に入る。